動物別症例集
エジプトトゲオアガマの膀胱結石
爬虫類であるエジプトト ゲオアガマは、総排泄孔から固形物の糞、液状の尿、クリーム状の尿酸塩を排泄する性質があり、この尿酸が硬化することによって結石になります。タンパク質 の過剰摂取、水分不足、環境湿度の低下などが主な原因となります。結石が大きくなると痛みを伴い、周辺の臓器を圧迫するので、食欲低下、便秘、卵秘、尿道 閉塞、などさまざまな異常を引き起こします。
体腔内臓器(腹膜、心臓、膀胱など)の浮腫等の異常や、腎臓への負担の増加や脱水による高尿酸塩血症(=痛風 の症状)がみられることもあります。非常に大きくなった結石が膀胱の穿孔や周辺臓器の損傷を起こすと生命の危険にさらされる場合があります。全身麻酔によ る膀胱切開で結石を摘出する方法が、一般的な治療法となります。